酵素の重要性
          実践健康研究家&真健康案内人SIGEL

第1回 酵素について
 

先日の勉強会で、酵素についての質問がありました。
 酵素は体の中で、大工さんのような働きをしている非常に重要なものですので、
 ここで一度整理しておきたいと思います。

最近研究が進んで、
一生のうちに体内で作られる酵素の量には限りがあるということがわかってきました。
また、野菜や果物を摂らずに加工食品を多く摂る現代人は、
圧倒的な酵素不足に陥っていることが解ってきたのです。

現代人の多くは、酵素ゼロの加工食品の摂り過ぎで酵素不足に陥っています。
これが、アトピ−・花粉症・喘息等のアレルギ−症状から
癌・脳梗塞・心臓病・糖尿病など、多くの病気や不調の原因のひとつとなっています。
栄養を取り入れて体を作るのにも、毒素や老廃物を排出して病気を治すのにも、
「酵素」が関わっているのです。

私たちの体の中では、絶えずさまざまな化学反応がくり返し行われています。
そうした化学反応のくり返しが、
全身の約60兆個もの細胞の新陳代謝
(古いものを排泄して新しいものを取り入れる働き)を促して、
生命活動を生み出しているのです。
実は、この化学反応の”素”になるのが、酵素なのです。

ここで最も重要なのは、酵素は「生きている」ということです。
この点が、たんぱく質や脂質など、ほかの栄養素とは大きく違うところです。
ほかの栄養素は、いうなればすべて素材であり、生きてはいないものなのです。
これは、いつも勉強会でご説明する家の建築に例えてみると、よくご理解頂けるかと思います。
他の栄養素は、木材や壁土などの素材に当たり、酵素は大工さんということになります。
つまり、素材がすべてそろっても、生きて働く大工さんかいないと家は建ちません。
この大工さんの役目を、酵素は人間をはじめ、すべての生物の体内で行っているのです。

酵素は、人間の体内には3000〜4000種類、量としては何十兆と、
ほとんど無尽蔵にあるといわれていました。
しかし、近年になって研究が進み、実は酵素をつくる能力は、
一人一人遺伝子によって決まっていて限界があるのだということがわかってきました。
その人間が固有に持っている、一生のうちで作れる一定量の酵素のことを潜在酵素と言います。

体内で作られる潜在酵素は、
その働きによって「消化酵素」と「代謝酵素」の二つに分けられます。
そして、この二つの酵素の働きが、人間の生命活動のすべてをつかさどっているのです。
つまり酵素がなければ、
私たちは、体を動かすことも、考えることも、食物を消化・吸収することも、
まばたきをすることすらできないのです。
人間は、生きるために毎日、外から食べ物を摂ります。
すると、「消化酵素」が食べたものを細かく溶かして分解し、
腸から吸収できるようにします。
つまり、消化酵素は、食べ物の消化・吸収をつかさどっているのです。

次に、腸から吸収された食べ物(栄養素)は体を動かすエネルギー源になったり、
皮膚や筋肉・骨などを作ったり、
あるいはホルモンや神経伝達のためのいろいろなしくみ、
さらに解毒・排泄・免疫といった生命活動を担う材料として組み立てられ、
利用されていくことになります。
これらをつかさどっているのが「代謝酵素」です。
このように、人間の体内では、消化酵素によって消化・吸収された栄養素が、
代謝酵素によって全身の機能を作り出す、
という作業が延々とくり返されているというわけです。

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