生活習慣病とその対策
                      バランス健康会 小林 ォ

その2

 病気で人生を終える(続き)

 [外部の歪み]
 これまでのところ、主に口を経由しての内部的な変化を述べて来ましたが、近代文明は肉体の外部的変化をももたらしています。

車社会の出現
 一番の変化は車社会になり、
 人々は以前のように足腰を使うことなく生活が出来るようになった結果、
 自分の筋肉で自分の体重を支えられなくなってきていることです。
 使用しないものは衰えるという廃用性萎縮の原理により、
 骨盤を取り巻く筋肉群の筋力が弱くなり、
 体重が支えられず、
 骨で支えるために片足体重姿勢をするようになってきました。
 今は、腰掛けたままの姿勢で世界中を飛び回ることが出来ます。
 足腰を使わず車で自由自在に移動することが出来ます。
 楽で、便利で、有難い現実ですが、
 私達の肉体には大きな変化が現れ出してきています。

 即ち、建築構造物の土台に相当する骨盤部位を、
 引力に対して安定的に水平に保持する
 股関節部位周辺の筋肉群や起立筋群が脆弱化してきているのです。
 片足体重姿勢により体重を支える足側の骨盤が上に押し上げられ、
 肩は下に下がり、同側内臓は圧迫、押し潰し状態となります。
 当然、血行は阻害されます。
 その結果、身体の色々な箇所にも鬱血、凝り、歪みが発生します。

無意識にする楽な姿勢
 人はこの歪みの発生する違和感や不快感を緩和、軽減させるために、
 無意識に膝を組んだり、横座りをしたり、横寝の姿勢で寝たりします。
 これがその人固有の癖として、長い間継続することになります。
 引力支配の地球上では、総ての動物は身体を休めるとき、
 一番楽な姿勢をとります。
 人間も同じです。
 無意識でしている癖が単なる癖で終始してくれれば問題はないのですが、
 これが実はその人にとって重大な結果をもたらすことになるのです。

癖は一番のくせ者だ
 人は無くて七癖と申しますが、
 自分の癖に気付いている人は少ないと思います。
 話癖、酒癖、女癖、男癖等など数え切れない程の癖があります。
 ここで問題にしている癖は、骨盤の歪みに起因する姿勢癖、
 即ち、膝を組んだり、横座りしたり、横寝したりする癖のことであり、
 これは座っても、腰掛けても、寝ても、
 常に一番楽な姿勢をする動物的本能に因るものです。
 引力の作用している地球上では逃れられない仕草です。
 無意識でしている癖が将来その人にとって、
 時として生死に関わる様な大事の原因になっているとは
 夢にも思っていません。
 近代化は食生活と生活様式に文明と云う美名のもとに、
 肉体的な変化をもたらして来ており、
 私達の身体に歪みを発現させています。
 近代文明は豊かで便利な、
 一見快適な生活を約束してくれた感はありますが、
 最終的には悲惨な結末へと導いているようです。
 然し、自分の癖を意識して改善又は解消出来れば、
 最悪の事態は避けることが出来ます。
 貴方には片足体重の癖、膝を組む癖、横座りの癖、
 横寝の癖はありませんか? 
 靴の踵が片方が減りやすい、
 写真を摂ると片方の肩が下がっていたり、
 首が傾いていたりした経験は無いでしょうか?
 生活習慣病は近代文明がもたらした身体の歪みが初期的な原因となり、
 姿勢癖として発現し、
 次第に二次、三次へと悪化したものと
 結論付けることが出来ると考えています。
 癖を直すのは至難の業ですが、
 癖の原因である歪みは簡単に直すことが出来ます。(次回に続く)


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