マーケットから見たホリスティック医療への流れ
                       実践健康研究家 SIGEL先生


 

3.なぜ、私が予防の大切さに気づいたか? ヨーロッパでの経験など

私は、30才台始め年くらい前までは、
健康管理の大切さにほとんど気づいていませんでした。

『おいしいものを食べることは、人生における最大の楽しみの一つだ』

思っていました。
(今でもそう思っていますし、恐らく一生そう思うでしょうが、
最近ちょっと賢くなり、多少やり方を変えました)

 1992年より6年間家族でヨーロッパに住んでいたことがあり、
その頃は、せっかくの機会なので
あらゆるヨーロッパの文化に触れたいと思い、
夏・冬の休暇の時には、各国のおいしいものを食べ、
文化に触れるグルメ&観光ドライブをやっていました。
お陰で、6年間でほとんどのヨーロッパの名所に行くことができました。

 フランスのタイヤ会社が出版している「ミシュランガイド」という
有名な"ホテル&レストランガイド"があるのですが、
この本は非常に信頼度が高く、
しかも便利で本当においしい"本物レストラン"がたくさん掲載されています。


 この本を情報源にいろいろなおいしいレストランめぐりをやりました。
ヨーロッパにいた頃は、幸い日本円が非常に強い頃でした。
また日本に比べるとヨーロッパの価格は非常にリーズナブルです。
ヨーロッパの人たちは一般的に(日本と比べると)、
有名だからとか、
TVでタレントの誰々が使っているからなどの訳のわからない理由で、
価値のないものにお金を払ったりしませんので、
自然と価格もリーズナブルになります。

従って、3つ星レストランなどに行っても、
「とんでもない請求が来たらどうしよう!」なんて気にせずに、
日本の一企業の会社員でも、
ポケットマネーで世界一流のおいしい食事やワインを注文でき、
家族と一緒に楽しむことができました。

という訳で、健康管理など気にもとめていない我が家3人家族は、
星つきレストランへ行って、
おいしいもの(お肉、甘いデザート、チーズなど)を食べ、
ワインをガンガン飲んで、グルメ旅行を楽しんでいました。

 皆さんも経験あると思いますが、
洋食のおいしいレストランは食べているときは、
確かにおいしいけれど、2日、3日、4日と続けて食べると、
胃がもたれてきて、食欲がなくなって来ますよね。
食べている時はおいしいが、
毎食食べるにはちょっと胃が重いかなという感じです。

グルメ生活を満喫していたある日、
ストックホルムで開催された循環器病学会に参加しました。
ちょうどコレステロールを下げる新薬が
欧米の大手製薬会社から発売された時期で、
学会会場で無料のコレステロール値測定をおこなっていました。
試しに測定してみたら、
総コレステロール値が、290mg/dl近くになっていました。
ちょうど欧州滞在2年目でした。


 日本に住んでいる頃は180mg/dlで全く正常値でした。
たったの2年でコレステロール値が100mg/dl以上もアップしてしまいました。
その数週間後たまたま定期健康診断があり、
家族とともに受けたのですが
やはりコレステロールは290mg/dl近くまで上昇していました。
しかも驚いたことに、
妻のコレステロールも全く同じように100mg/dlほど上昇していました。

私も、妻も薬剤師であり、薬の
有用性怖さも認識しているつもりです。
風邪薬などは服用期間が短期的なので、
副作用などあまり心配しなくていいのですが、
高血圧薬、糖尿病薬、コレステロール低下剤など、
多く生活習慣病改善のための薬は、
基本的に一生のみ続けなければならないようにできています

なぜか? その答えは簡単です!
現代医療で使われる多くの
薬は、
症状を抑えるだけのその場しのぎの対症療法、
症状の緩解を目的とした道具
だからです。
根本的解決策ではありません。

基本的に人工的に合成された薬は人間の体にとっては異物です。
しかも自然界に存在する物質の何千倍・何万倍
(場合によってはそれ以上)というような
極端に強い作用を及ぼします。
だから正しく用いれば即効性の効果が得られます。
しかし、それは裏を返せば、使い方をあやまると大変な副作用を及ぼし、
体に大きな負担がかかることを意味します。

読者の方の中には、
お医者さん他、医療従事者の方もいらっしゃると思いますが、
皆さんは、自分自身やご家族が、
高コレステロール血症や糖尿病になったとき、
最初から「一生薬を飲み続けること」を選択しますか? 

→ 私と妻は、NOの選択をしました。

決して薬の有用性を否定しているわけではありません。
短期的にどうしても症状を抑える必要がある時は、薬は非常に有用です。
しかし、生活習慣病対策として根本的解決を望むなら、

原因である生活習慣の改善が優先されるべきです。

従い、なるべくなら薬は飲まないで、
生活習慣改善による治療を試みることにしました。

 我々夫婦の総コレステロール値、290mg/dlというのは、
お医者さんにいくと、
一般的には、完全に薬による治療が必要です
と言われるレベルに達していました。
通常240mg/dlが一般的に薬による治療を考える目安とされています。
高血圧、糖尿病などの合併症や、遺伝的要素などがある場合は、
もっと低い値から治療開始する場合もあります。

もしもそのままの生活を続けたら、
完全に薬による治療の必要な患者になっていました。

「これはまずい!何とかもとの健康体に戻しておかないと後が大変!」

 という訳で、
1)日本食を中心とした食生活への改善、
2)パルスメーター(心拍数測定器:腕時計タイプ)をつけて、
 心拍数を120回/分くらいにコントロールしながら、
 体の脂肪を燃焼させる運動(軽いジョギング20分を週3回程度)
 を開始しました。
これを2〜3年続けたら、
総コレステロールは200〜220mg/dlまで下がりました。
(注:このころは、本当の意味で食事の大切さにまだ気づいておらず、
和食中心の食事はしていたものの、
週末のバーベキューや、ステーキグルメは結構食べていました)


 実践健康研究家 & 真健康案内人 SIGEL
 2004年4月4日



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