西洋医学の歴史においては、
ヒポクラテスの時代から『サイコセラピー』『ナチュロパシー』
『ホメオパシー』『オステオパシー』『アロパシー』の5つの医療の流れがあり、
それぞれが現代でも活用されています。
この分類に従えば、バッチフラワーレメディーは「ナチュロパシー」に分けられます。
「アロパシー=対症療法」以外の療法は要約すると
以下のようなものです。
1)『サイコセラピー』は「心理療法」と訳されており、
心と体に影響を及ぼす精神心理的な要因に対して、
言語・絵画・イメージ・造形・グループワークなどを用いて働きかけ、
これを取り払って病気を治す試みです。
セラピーの種類により働きかけるレベルも異なりますが、
適切なタイミングで用いれば、多くの疾患に対して予防的にも役立ち、
回復を促進します。
2)『ナチュロパシー』:アロマテラピーやバッチフラワーレメディーなど、
主に感情領域に作用する自然成分によって
自然治癒力を高めて回復をはかる治療法です。
私は、日々の食事こそナチュロパシーの基礎であると考えています。
このレベルの治療方法は用いる事が容易で、同時に最も予防に役立ちます。
3)『ホメオパシー』:「同種療法」とも訳される治療法で、
ある症状と同類の症状を引き起こす物質を数千倍、数万倍、数億倍に希釈して
患者さんに与える事で、自然な排泄と回復プロセスを促進する治療法です。
ヴァイタルフォースの歪みを補正するとされます。
4)『オステオパシー』はいわゆる「整体」に似ていますが、
頭蓋骨や背骨の歪みを修正することで生体エネルギーの流れと肉体のリズムを
修復して健康を回復する治療法です。
肉体機能の基礎になるレベルを強化すると推定されます。
西洋の医学の流れだけを概観しても、
このようにさまざまな治療方法がある訳ですが、
人間の存在様式、人間の構成要素の基本的パターンは、
洋の東西を問わず同様です。
従って『疾患の発生プロセスと病気の意味』を理解できれば、
表面的には千差万別に見える治療法も
作用原理においては共通した基盤があると予測出来ます。
これについての具体的説明を2つ挙げます。
20世紀初頭、「人間の構成と機能」を
サトルアナトミーと呼ばれるレベルまで解き明かして
『疾患と治癒の原理』を説明した、優れた見霊者がルドルフ=シュタイナーでした。
彼は疾患発生の原因を
『アストラル体が、過剰にエーテル体に食い込んだ状態による』
とシンプルに説明しました。
一方、バッチ博士は、「汝自身を癒せ」の中で、
現代医学の失敗の主な原因を
『疾患の原因ではなく結果にばかり目を向けて来た』点にあると指摘し、
現代医学の状況を
『この状況はまるで、国中でゲリラ的逃走が継続して行われ、
敵が丘の上で強力に要塞を固めているのに、
人々がその要塞を無視し、
襲撃によって壊れた家を直したり
死者を葬ったりすることに満足しているようなものです。』
と説明しました。
その上で、疾患の真の原因に関しては
『病気の根源にあるものは、物質ではない…中略 …
病気として私たちが捉えているのは、
身体の中に生じた変化の最終的な現れであり、
深い部分で作用していた力の結果です。
… 病気は、本質的には魂と意志が争った結果です』
と述べています。
ルドルフ=シュタイナーとバッチ博士が述べた、
これら2つの原因説明は、
異なる文脈の中で、まったく異なった言葉で述べられていますが、
その指し示す内容は事実に照らして考察すれば
全く同じ事であると理解できます。
シュタイナーが
「アストラル体が、エーテル体に深く食い込んでしまった状態」と呼び、
バッチ博士が「魂と意志が争った」状態と表現した状況を、
食養生とフラワーレメディーは、『穏やかに』、『自然なかたちで』、
『より原因的レベルで』解決する手助けをしてくれます。
症状の変化の迅速さという点だけを見れば、
西洋薬による逆症療法や中医学的調整治療がもっとも分りやすく、
ホメオパシーも、フラワーレメディーや食養生より
迅速な効果を示すでしょう。
けれども『予防医学的に誰もが実行できる、安全なセルフヘルプ』としては、
フラワーレメディーと食養生に勝るものは無いでしょう。
11月20日の講演では「サトルアナトミーと疾患発生の関係」や、
バッチフラワーと食養生が、なぜそれほど『ナチュラルかつ安全』なのか、
分りやすくお話しさせて頂きます。
次回の【未病.jpニュース】では、
『自分の感情や、自覚された性質』を指標にして選ぶ
バッチフラワーレメディーが、ホメオパシーとどのような共通性を持っているのか、
またホメオパシーの安全使用に関してどんな示唆を与え得るのか、
を述べさせて頂く予定です。
文責:
〒249-0006 神奈川県逗子市逗子6-5-4
医療法人 聖岡会 新逗子クリニック 院長 石川眞樹夫
はこちらをどうぞ
|